ジオメトリ補正モジュールから直接、実測オブジェクトと参照オブジェクト間の差を補正するサーフェスメッシュを簡単に作成できるようになりました。これにより、最終的な形状のジオメトリの最適化を試行錯誤するのではなく、反復回数を減らすことで時間を短縮できます。3Dプリンタに送られたメッシュを補正することで、歪みによって生じる設計値形状の偏差を排除します。このような歪みは、3D造形プロセス固有のものでり、3D造形シミュレーションに基づく最適化の後にも残る場合があります。
[面の定義]ダイアログ内に[サンプル領域で定義]ボタンが追加されました。このボタンをクリックすることで、平均グレーバリューを計算する領域を2Dビューで希望の領域を直接指定できるようになりました。これは、ヒストグラムの位置を手動モードで定義する代わりに最適であり、特にマルチマテリアルのデータセットに最適です。[面の定義] ダイアログで [サンプル領域で定義] ボタンをクリックすると、コンテキストメニューからさまざまな領域を組み合わせることもできます。
幾何公差の注釈を作成することにより、カラーオーバーレイで公差偏差を可視化することに加え、表面の特定の位置における偏差を示せるようになりました。注釈はシーンツリーと、[CMレポート] ダイアログにある新しいレポート可能な注釈テーブルで表示されます。また座標計測レポートの [フィーチャー] タブは、現在選択しているフィーチャーの注釈を表示する、追加の注釈テーブルにより展開されます。注釈は希望する場所で手動で作成するか、クリップボードから事前定義された位置を、特定のフィーチャーの注釈テーブルに貼り付けて作成できます。また注釈は、異なる幾何公差間で貼り付けることができ、座標計測と評価テンプレートの一部です。フォントやカーソルサイズなどの外観は設定変更可能です。
統計的プロセス制御のために測定結果をQ-DASソフトウェアqs-STATに書き出すと、パーツで計測したフィーチャーの位置を示す関連画像が含まれるようになりました。これらの画像を利用してqs-STATでレポートビューを設定できます。このレポートビューには多くの計測パーツの結果が入力されます。測定の時系列と部品上の測定された特徴の位置を視覚化することで、機械のメンテナンス中または稼働中に、射出成形ツールの修正が必要になる前に、結果の評価が容易になりました。
日立産業用CTシステムからボリュームデータを呼び出せるようになりました。日立産業用CTシステムで通常使用されるHiXCTファイル形式は、複数ブロックのスキャンデータからのボリュームの読み込みをサポートします。
ソフトウェアは、高度なCADファイルをインポートするときにPMIデータ変換ステップで発生した問題を報告するログファイルを作成するようになりました。データが不完全な場合やあいまいな場合は、PMIデータからすべての計測値を座標計測テンプレートに移動できない可能性があります。これらの問題の多くの場合は、PMIデータに必要なセマンティック情報を提供することにより、元のCADシステムで回避できます。ログファイルでは、問題のあるCADエンティティを特定し、問題の解決方法のヒントを提示することにより、既知の問題を簡単に検出できるようになりました。
円要素で新しい交差関数を使用すると、特定の測定タスクや位置合わせ(歯車やその他の回転構造など)に必要な、円とパーツの表面の交点を簡単に検出できるようになりました。抽出される点の最大数と順序は指定できます。さらに、この交点は座標計測テンプレートの一部でもあるため、パターンに簡単に変換して適用できるようになりました。
厚い構造と薄い構造を分離するために、壁の厚さの範囲からROIを作成できるようになりました。これは、ラティス構造で薄いストラットと厚いノードのセグメンテーションをする場合や特定の領域に多孔質解析を実施する場合に役に立ちます。また、これを使えば骨梁と皮質骨のセグメンテーションが簡単に行えるようになります。肉厚によるセグメンテーションがクリック1つでできるようになったため、さまざまな厚さの構造を分離するために手動のセグメンテーションツールを使用する必要がなくなりました。
この機能によってマテリアルを取り除きすぎるというリスクを負わずに、完璧なツール(型)形状に余裕をもってアプローチできるようになりました。自動計算済みツールオフセットに追加された、新しい手動補正オフセットを使用するだけです。これにより、パーツのCADモデルとツールのCADモデル間の設計値/実測値比較から抽出されたツールオフセットを簡単に増減できるようになりました。
サーフェス補正とツール補正を適用すると同時に、補正済み点を表示します。これにより、サンプリング点が正しく補正されているかどうか、フィット面が補正済みのフィット点に従っているかどうかを確認できるようになりました。
ROI(関心領域)をCADモデルに変換できるようになりました。エンジンの冷却チャンネルやパーツのセグメントなど、複雑なフリーフォームのジオメトリからCADを作成する場合に便利です。こうした複雑な領域は、ROI(関心領域)で簡単に表すことができます。
[CADに変換] ダイアログの [低]、[中]、[高] のプリセットがニーズに合っていない場合に対し、調整可能なCAD変換パラメータを使用する [マニュアル] モードが導入されました。4分割サイズとコントロール点の数を手動で調整するオプションを用意することで、ボリュームやROI(関心領域)をサイズ、品質、詳細レベルに関して最適なCADファイルを変換できるようになりました。
CTデータで、高品質な四面体ボリュームメッシュをより簡単に作成するために、ボリュームメッシュのユーザーインターフェースを、基本的なメッシュプロパティを定義する [シンプル] モードとより詳細なメッシュオプションを定義する [エキスパート] モードに分割しました。[シンプル] モードにより、メイン設定の定義が簡単にでき、一般的なメッシュのタスクで高品質なメッシュが使用できるようになります。[エキスパート] モードを使用すると、詳細設定を制御して、必要に応じてメッシュの品質をさらに向上できます。
複数のROIアウトラインの交差は、ROIアウトラインに関連するFEエンティティセットが作成される場合に保護されるようになりました。これにより、複数のROIアウトラインに続くFEエンティティセットの幾何定義精度が向上されます。
バージョン3.4.2では、macOS(macOS 10.15 CatalinaまたはmacOS 10.14 Mojave)用のVGSTUDIO MAXとmyVGLが提供されます。MacのRetinaディスプレイの高解像度用けに最適化されたグラフィックユーザーインターフェイスにより、MacでのVGSTUDIO MAXおよびmyVGLの操作がさらに快適になります。またVGSTUDIO MAX 3.4.2は、macOSで最も包括的な バージョンであり、VGSTUDIO MAX 3.4.0で導入されたさまざまな可能性をMacユーザーに提供します。*
新しいリバースエンジニアリングモジュールは、自動面生成機能により、CTデータをCADシステムで使用可能なCADモデルへの変換を容易にします。
これらのCADモデルは、既存の3Dモデルを保持していない製品に対して、効率よくCTまたはメッシュデータから直接生成されます。これにより、手動で生成されたデザインモデルをデジタルで利用可能にし、CADモデルがない(または2D図面のみの)旧製品のCADモデルを生成できるほか、実際の製品やツールがマスターCADモデルと異なる場合のアップデートや、メッシュではなくCADを使いCAMシステムを調整することもできます。すべての機能をひとつのソフトウェアで、CADデザイナーやリバースエンジニアリングのスペシャリストがいなくてもご利用いただけます。
リバースエンジニアリングモジュールは、モデルのエッジや主要機能に従った4面パッチのパターンを作成します。これらのキャラクターラインを含めることで、結果として自動サーフェスモデルとも呼ばれるトリミングされていないNURBSサーフェスの便利なパッチレイアウトが得られ、STEPファイルとして任意のCADシステムにエクスポートできます。
新しい可視化オプションは、一番偏差が大きい場所、面における偏差の分布状況、実際に評価されている面の領域、どこにパターン偏差があるのかといった疑問に対する答えを提供します。このオプションは、OK/NGなどの単純な決定では足りない場合や、様々な理由で追加情報が必要な場合(例:製造プロセスの調整、偏差が致命的であるかの判断など)にご活用いただけます。
公差要素によっては、実際の偏差を可視化する特定の方法(例:位置度の色分けやスケーリングされた偏差ベクトルなど)を、位置度の全体パターンを同時に可視化しながら確認することもできます。ブックマークと本機能を組み合わせることで、視覚的かつ容易に製品における幾何偏差の確認が可能です。
VGEasyPoreの新しいサブボクセルモードを使用して、サブボクセル精度で欠陥の形状キャプチャができるようになりました。これにより、欠陥の球形度や稠密度に基づき巻き込み巣と引け巣の区別を可能にします。欠陥の形状をより正確に把握できることで、このような欠陥によるコンポーネントの潜在的な不良の予測がつくようになります。
新しい「描画アウトラインのみ」機能では、検出された欠陥は選択プロパティを示す色で全体が色付けされるのではなく、欠陥の外側のみが同じ色で示されます。これにより、欠陥の実サイズが任意の設定を使用し、欠陥検出でセグメント分けされているかを迅速に判断できます。散乱、ビームハードニング、ノイズ、などのアーチファクトの多いデータセットでは、欠陥のサイズが定義されている許容値を超える場合があるため、欠陥サイズが定義許容値外と分類され、必要以上に高い検出率につながる事があります。このようなデータセットにおいてすべての欠陥を正確にセグメント分けしたい場合は、アウトライン表示(すべての欠陥検出アルゴリズムで利用可能)が大いに役立ちます。
新しいボリューム相関モジュールは、初期ボリュームと変形ボリュームの間における変位の数値化をシンプルかつ直感的な形で実現します。材料科学において、アディティブマニュファクチャリングによる複合材料、形状、多孔質成分などの目に見える内部構造の歪みや変位を数値化するのに非常に優れたツールです。
ボリューム相関モジュールは、ボクセル基準での前後比較を使用して材料のダメージを検出するためのサポートを提供します。またこれにより、FEMメッシュに関する歪みテンソルを簡単にエクスポートすることができ、FEMシミュレーションの検証にご活用いただけます。本モジュールは、VGSTUDIO MAXのビルトイン登録ツールと歪みフィールドの変位におけるサブボクセル精度判定を使用して、初期ボリュームと変形ボリュームの便利な配置を実現します。
変形などの結果は、ベクトルフィールドや歪みラインを使用することで分かりやすく可視化できます。同等の歪みや歪みテンソルの単一コンポーネントはカラーオーバーレイとして表示することもでき、ボリュームメッシュに直接マッピングしてFEMシミュレーションの結果検証にご活用いただくことも可能です。これらのメッシュはPatran(.pat)やAbaqus(.inp)などの他のプログラムからインポートすることもできるほか、ボリュームメッシュモジュールを使用して生成することもできます。さらに、ボリューム相関モジュールは、初期画像と変形画像を比較することで、裸眼では検知しにくい亀裂や穴などの異常の発生を検知します。
新統合レポート機能は、Microsoft Excelのような外部ソフトウェアに切り替えることなく迅速に高品質な.pdfレポートを生成する機能です。レポート出力可能なコンテンツのすべてまたはサブセットを含むことができます。レポートは.vglファイルに保管され、後に参照(myVGLでも参照可能、)エクスポート、編集することが可能です。表示コンテンツは、表コラムやページレイアウトなどでカスタマイズすることもでき、これによりプロジェクトデータの表示をより分かりやすくすることが可能です。
*本機能は3.4以降のバージョンでのみご利用いただけます。
VGSTUDIO MAXのメカニカルシミュレーションモジュールで計算された応力フィールドを、他社のシミュレーションソフトウェア、例えば疲労解析などの用途で使用できるようになりました。これは、応力テンソルのコンポーネントをボリュームメッシュにマッピングし、.csv形式でエクスポートすることにより実施できます。各統合メッシュセルについては、選択された最大スカラー値(統合メッシュセル内の最大ミーゼス応力、最大せん断応力、最大主応力)に関連する応力テンソルのコンポーネントがエクスポートされます。
メカニカルシミュレーションモジュールにおけるこの新しいエクスポート機能により、実際のコンポーネントの詳細なマイクロメカニカルシミュレーションのメリットを享受することができ、既存シミュレーションワークフローにおけるコンポーネントの構造性能を現実的かつ正確に評価できます。
各投影における実際の角度位置を考慮することで、高品質な再構成が実現できるようになりました。ご利用のCTシステムに各投影における角度位置を提供するエンコーダーが搭載されている場合は、この情報を使ってスキャンの空間分解能を向上させることができます。または、CTスキャンの途中で投影がなくなってしまった場合、これらの投影をスキップしても、再スキャンすることなく非完全な投影からアーチファクトフリーの高品質な再構成が可能です。
新しい不透明度曲線の自動調整機能で、時間短縮を実現します。1つのオブジェクトの2Dビューにおける矩形の描写に基づき、選択領域のコントラストが自動的に最適化されます。ワンクリックでコントラストを不透明度曲線に変換することができ、これにより選択した領域に最適なコントラストを提供します。シーン内の複数のオブジェクトにこれを適用し、2つ以上のスキャン間で選択した領域を比較することも可能です。
これは2つ以上のオブジェクトでの選択した領域の目視検査にもご活用いただけます。
より直感的になった新しいツールドックを使用すると、次のツールに移動する際のマウスの動きが減ります。アイコンが少なくなり、より直感的になりました。ツールは展開・折りたたみ・固定が可能です。使用中のツールのみを展開して他のツールを自動で折りたたむことで、上下にスクロールする必要がなくなります。シーンツリーなど、常に表示したいツールは固定することもできます。最適な可視性を確保するため、展開されたツールは利用可能な縦のスクリーンスペースを使用します。
ボリュームグラフィックスの最新ソフトウェアは、4Kディスプレイをご利用の場合でもすべてのアプリケーションにおいて鮮明かつシャープなGUIを実現します。また、オペレーティングシステムのカスタマイズされたスケーリングも考慮されます。
ボリュームグラフィックスのソフトウェアと並行して他のアプリケーションを実行している場合は、VGSTUDIO MAXでの処理が終了したタイミングで通知が届くようになりました。これにより、ボリュームグラフィックスアプリケーションで重要な展開を見逃すことなく他のタスクにも集中いただけます。
ASTM E 1441に従い空間解像度とコントラスト解像度をひとつの計測に組み合わせたコントラスト詳細図式(CDD)の計算を行うことにより、時間の経過とともにCTシステムの状態をモニターすることができます。このパラメータは特定サイズの特徴を検出するために、必要な最小コントラストを推測します。MTF(変調伝達関数)やCDF(コントラスト識別関数)に加え、この新しい計算方法がサポートされます。
コンピュータのグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を使用することにより、マルチマテリアル面定義の計算時間が速くなりました。(システム構成によって異なります)。マルチマテリアルデータセットで時間のかかる拡張面定義にGPUを使用すると、手動ワークフローでの中断が少なくなり、よりスムーズな作業につながります。
座標系エディタの新しいプレビューオプションを使用すると、システムの作成や変更の際、ビューの変更をインタラクティブに確認することができます。例えば、プレビューオプションを使えば、3-2-1やデータムシステムなどの新規座標系を作成する際に、正しい軸ラベルや方向を選ぶことが容易になります。
座標計測テンプレートは、らせん型パターンに対応できるようになりました。これにより、ばねなどのらせん型に沿って繰り返し形状が発生するパーツの計測がよりスピーディーに行えるようになります。
定義済みROIの境界に沿った要素ノードを使用して、ROIに基づくファセットやノードの有限要素(FE)エンティティセットが作成できるようになりました。目的のFEエンティティセットの輪郭は基となるROIのアウトラインに従って作成されるため、非常に正確で形状的にもよく定義されたFEエンティティセットの作成ができ、他社のFEMソフトウェアでも境界条件を作成することができます。作成されたFEエンティティセットの輪郭は、選択の要素サイズなどのメッシュパラメータに依存するものではありません。これにより、メッシュ品質の最適化や消去が可能になり、FEエンティティセットの定義を効率的で信頼性が高く、かつ堅牢なものにします。
FEエンティティセットがカラーオーバーレイで可視化可能になりました。新しい可視化機能により、他社のFEMソフトウェアでFEエンティティセットを定義して境界条件を作成する際に、これまで以上の快適性と制御をお楽しみいただけます。本機能は、作成されたFEエンティティセットをエクスポート前に検査することにより、VGSTUDIO MAXとFEMプリプロセッサ間での切り替えの必要性を最低限に留めます。これより、VGSTUDIO MAXで完全なワークフロー(作成、視覚的検査、補正、エクスポート)の実行が可能になります。
作成されたボリュームメッシュから、メッシュ化された非構造体が(ノイズやパーティクルなど)簡単に削除できるようになりました。この新しい可視化機能を用いる事で、FEメッシュの特定された未接続要素を消去する前に、異なる色で確認することができるようになりました。これにより最終的なメッシュの品質を強化します。
事前に定義したショートカットを使用して、ファイル出力処理などの任意の機能を含む自由に設定が可能なマクロを素早く実行することで、時間の節約につながります。マクロのクイック再生を使用すると、今まで手動で行っていたワークフローの繰り返しステップを簡単に自動化して実行することができます。
* プラットフォームまたはオペレーティングシステムによって機能の範囲が異なります。詳細については、都度更新される 製品情報ページを参照してください。
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